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梅を漬けながら思うこと


昨年仕込んだ梅干しを、
1年を待たずに食べ切ってしまったので、
今年は昨年より1kg多く梅を用意した。
梅仕事は大変なものだと思っていたけれど、
やってみると意外と難しくない。
自宅で気軽に梅干しを作れるようになってから、この季節の愉しみが増えた。

昨年作った梅干しの梅酢は、瓶に保存している。
先日、その梅酢に漬け込んだ鶏肉を焼いたら、
梅の香りがほんのりするチキンソテーになった。
ちょっと体がだるくなる梅雨時には、
さっぱりしてちょうどいい。
梅酢もまた、梅仕事から得られる楽しみのひとつだ。

子どもの頃、祖母が縁側で梅を干していたのを覚えている。
「梅干しはお店で買えるのに、なぜわざわざ手作りするのだろう」と思ったりしたものだ。
実際に今、自分が作ってみると、
作ること自体が楽しいし、
出来上がった時の満足感もある。
けれど何より、家族の体を気遣いながら、
心を込めて作ったものを食べてもらいたい。
祖母もそうだったのだろうか。
心を込めるといえば、こんな話がある。
おにぎりひとつ握るのでも、
気分よく握ったものと、
イライラしながら握ったものでは、
味が違うという。
以前、その話を確かめる機会があったのだが、
何も知らずに食べ比べてみても、
違いを感じて驚いた。
気分よく握ったおにぎりの方が、
ほんのり甘く、旨味があるように感じた。
そのことを思い出しながら、
今年も美味しい梅干しができますように、と
口角を少し上げて仕込んだ。

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